寒い時期には、1日の終わりに楽しむ温かいお風呂が楽しみになりますね。
温かい湯船に浸かってリラックスすると、血行が促進されるだけでなく筋肉の緊張がほぐれますので、疲れが一気に吹っ飛んだように感じます。
しかし、寒い季節のお風呂には、少々注意しなければならないこともあるといわれています。
こちらの記事では、寒い季節のお風呂で起こりやすいトラブルと、注意したいお風呂の入り方についてご紹介しています。
ヒートショックというトラブルをご存じでしょうか。
ヒートショックとは、温かい場所から寒い場所に移動した際に起こりやすいとされるトラブルで、めまいや頭痛、立ちくらみなどの症状が起こりやすいといわれ、重度のヒートショックでは、嘔吐や呼吸困難、意識障害といった生命にかかわる症状が現れることもあるとされています。
このように、恐ろしい症状を引き起こすことがあるヒートショックは、急激な温度差による血圧の変化が原因で起こる可能性があります。
たとえば、脱衣所やお風呂場の気温が極端に低い場合では、温かい部屋との気温差でヒートショックが起こりやすくなるといわれています。
ヒートショックはおおむね75歳以上の方に起こりやすい症状だといわれていますが、実は若い年代の方でも起こるリスクはあるようです。
それは、高血圧や動脈硬化などの生活習慣病がある方の場合では、若い年代であっても気温差で血圧が変化しやすく、ヒートショックを起こしやすいといわれているからです。
つまり、生活習慣病がある方は、何はともあれそれらの病気を改善しておくことが、ヒートショックの予防につながる可能性があるということです。
脱衣所に小型のヒーターを設置しておく、お風呂に入る5分前を目安として湯船の蓋を開けて浴室を温めておくなどをしておくことが、ヒートショックの予防対策として役立ちます。
体が冷えていると、すぐに湯船に浸かって体を温めたくなりますが、この行動はヒートショックのリスクを高める恐れがあります。
それは、いきなり温かいお湯に体を沈めてしまうと血圧が急上昇し、ヒートショックが起こる可能性が高くなるからです。
そしてそうならないためには、足元からかけ湯をして少しずつ体を温めてから、湯船に入ることが大切です。
なお、湯船の温度は41度、入浴時間は10分程度が良いとされていますので、ぜひ参考にしてください。
飲酒のレベルにもよりますが、大量の飲酒は血圧を下げる恐れがあります。
そしてその状態で入浴してしまうと、体が温まることでさらに血圧が下がり、ヒートショックを起こすリスクが高まるといわれています。
また、飲酒直後の入浴はアルコール成分の代謝速度を鈍らせる原因になるともいわれていますので、飲酒後に入浴をするのなら、アルコール成分が体内から抜けるまで待つ必要があるでしょう。
大量飲酒でアルコール成分が体内から抜けないのなら、入浴は翌日に持ち越したほうが良いでしょう。
今回は、寒い季節のお風呂で起こりやすいトラブル、ヒートショックの原因と、ヒートショックを起こさないための対策方法をご紹介してきました。
生活習慣病がある方は、若い年代であってもヒートショックが起こる可能性がありますので、お風呂の入り方には十分に注意してくださいね。